否定することは簡単である

鬼塚祐一

2008年05月30日 10:51

否定からは何も生まれないことを痛感した、
ファイナンシャルプランナーの鬼塚です。

先日、スピリチュアルのことを完全に否定している人がいました。

私はスピリチュアルに関しては、まったく知識がないのですが、
信じる人には効果が期待できるだろうし、信じない人には効果がないだろう、
といったスタンスをとっています。

「まぁそういうものがあってもいいんじゃない」
といった感じです。

私としては、スピリチュアルそのものよりも、
スピリチュアルが流行る背景のほうに俄然興味があります。

日本人の意識が物質的な欲求から、
内面的な心の問題にシフトしてきることが顕著に現れている気がします。

さて今回、私が強くお伝えしたいことは、
スピリチュアルのことではなく、「否定すること」についてです。

他人を説得するもっとも簡単な方法は、
否定することです。

例えば、ある宗教団体は他の宗派を徹底的に否定して、
信者を獲得していき、短期間で一大勢力を築きました。

そもそも否定するといった行動の根源は怒りの感情です。

怒りの感情は爆発力がありますから、
弱い人の共感を集めやすいのではないかと思います。

しかし、その否定している対象が無くなった時点で、
力を失ってしまいます。

そして、迷いが生じ始めます。

「自分は正しかったのか?何のために行動しているのか?」

その後、どういった行動をとるでしょうか?

おそらく、新たに否定できる対象物を見つけようとします。
そうしないと、自我が保てなくなり崩壊してしまいますから。

他を否定することで自我を保とうとすれば、
結局同じことを繰り返すことになります。


私は保険業界と巨大組織に怒りと矛盾を感じて、
独立系FPを志しました。

つまり、保険業界と組織を怒りに任せて、
否定しているのが今の私です。

ということは、このままでは同じことを繰り返すだけ、
前に進むことは出来ないということに気づき始めました。

答えは自分の中にしかありません。
このことは、はっきりと分かっています。

なぜ、生命保険にしか興味が持てないのか、
もう一度深く自分に問いかけていこうと思います。